2度目のスリランカ一人旅。
1度目は10年くらい前だったと記憶している。アーユルヴェーダの本も2冊作らせてもらったから当然興味があったし、とにかく疲れていたから1週間くらいアーユルヴェーダリトリートに滞在した。
そのホテルはまだ出来たばかりで、なんと私の他にお客さんがいなくて、夜はスタッフさんも全員帰宅してしまうという、、せっかくヴィラを予約したのにジャングルの中にたった一人なのかと考えると心細くて全然眠れなくて、行く前より疲れた記憶がある(笑)
だけど食事もトリートメントも良かったからまたいつか行きたいと思っていた。
※アーユルヴェーダとは古代から続くインド伝承医学のこと。

今回は前回とは違うホテル、ヘリタンス アーユルヴェーダに決めた。食事が美味しそうだしジェフリー・バワ(スリランカ出身の世界的建築家。トロピカル建築の第一人者。)建築で居心地良さそうだったから。
出発前に準備したのはヨガウエアと紙ショーツ。オイルトリートメントが毎日あって下着もオイルまみれになるのを前回で体験済み。洋服も簡単に洗えるものを選んで少しだけ。何度もトリートメントがあるからホテルではほとんどガウンで過ごすことも前に学んだ。
スリランカへは成田発の直行便、スリランカ航空を選んだ。毎日出ている訳でもないので飛行機に合わせてスケジュールを立てることが必要。まだ厳しい暑さが残る9月だけど、機内はとにかく寒いと何かで読んだのでフード付きパーカーを飛行機に持ち込む(寒がりだから持っててよかった!)。片道約10時間のフライトの後、ホテルにお願いしていたタクシーがお迎えに来てくれていて約1時間半のドライブ。道中ずっと虹が見えててきれいだった。

到着したら外は真っ暗。まず1階の部屋にチェックイン。軽く食事した後、部屋を1階から2階に変更できるけどどう?と聞かれて、ぜひ、とお願いした。1階はビーチまで近いし開放的だけど裸族の私にはちょっと不都合(丸見え)笑。
2階の部屋に移動させてもらって荷物を開け早々と寝た。


(デラックスルームにしたらツインだった。部屋もベランダも広めで心地よかった)

2日目
5時起床。まだ外は真っ暗で雨が降っている。7時前からヨガ。ずいぶん長い間運動していないから久しぶりのヨガは気持ちいい!でもかなり疲れて午前中はほぼ爆睡。プールサイドでほっこりしてからランチ。ここでは毎食バイキング。滞在中はお酒はもちろん、コーヒー、紅茶などのカフェインは一切摂れない。ハーブティーならいくらでもどうぞ、とポットに入れて持たせてくれるし、ウォーターサーバーも至る所にある。食事は野菜だけかと思ってたけど魚もチキンも卵も乳製品もあって、美味しくて仕方がない。興奮して何度もおかわり。食べすぎて苦しい。

午後からドクター診察。細かい問診、舌診、脈診。
アーユルヴェーダでは、心身の基礎には3つの生命エネルギー(ドーシャ)があると考えらる。そのドーシャ(体質)とはピッタ(火)、ヴァータ(風)、カパ(水)。診察の結果、私はものすごく健康だそう。今の状態ではカパは安定していて、ピッタとヴァータのバランスを整えると良いそう。
私的には疲れやすいことと、ホルモンバランスがどうなのか(生理が不順になってきたから)が気になっていたので伝えたところ、そのあたりも念頭に入れて治療プランを考えてくれるとのこと。ちなみにドクターは英語だけどわかりやすく聞いてくれるので英語が全く得意でない私でも大体は会話できる感じ。でもホテルには日本語を話せる方もいるので安心。
早速トリートメントルームに案内されて、ヘッドマッサージ、フェイスマッサージ、ボディマッサージ、そしてハーブバスを体験。うとうとしながらあっという間に終了。慌てて着替えて夕方のヨガクラスに参加。
この日の夜から薬が出てたのにすっかり忘れていて食後に飲む。思ってたより大量のお薬だった。お腹いっぱい食べて、気絶するように就寝。

3日目
朝5時からお腹が痛い。どうやら[before sleep]と書かれていた昨夜飲んだ薬は下剤だったようだ。これで少し痩せたのかな?と一応体重計に乗ってみたら、来た時より1.5キロも増えてた!笑
朝のヨガの前に野生の猿を見れた。

午前はメインドクターの診察。柔らかい眼差しで常に優しく身体に触れて寄り添ってくれる診察に安心感を覚える。問診、舌診、脈診の後、またも「めちゃくちゃ健康」と言われる。度重なる皮膚炎について質問したら、ピッタ(火)の乱れも影響していたのかも?と言われた。ヘッド、フェイス、ボディマッサージ、そしてハーブバス。部屋にはシャワーだけだからこうしてゆっくりお風呂に浸かれるのは嬉しい。夕方もヨガをして夕食を食べた後、20時に寝落ち。

4日目
腹痛で目が覚める。
雨が降ってて散歩できず、日曜日だからか朝のヨガもお休み。朝食後めっちゃ体調悪くなりベランダでダウン。頭痛もひどく脂汗が出るようなしんどさだったけど寝たら少しマシになってプールで泳ぐ。

午後は前日と同じトリートメント。その後はハーブバスではなくスチームバスだった。

ところで困ったことが起きた。
もうカレーに飽きてしまってもう食べられない。ココナッツとスパイスの香りだけでしんどくなる。バイキングなのがせめてもの救い。生野菜とフルーツ、スープだけで昼夜過ごす。まだ4日目なのにどうしよう〜(涙)。これは想定外だった。
夕方のヨガの後はシェフによるクッキングクラス。
ダルカリー(豆のカレー)の実演を見せてもらった。

またもや20時過ぎに寝落ち。

5日目
とても美しい夢で目が覚めた。赤、マゼンダ、紫の3色のグラデーションの月が空に輝いてた。
朝は雨が降らなかったのでバードウォッチングへ。鳥たちの声が本当に心地よい。
でもヨガの後また具合が悪くなりダウン。どんよりと身体が重い。
また朝からお腹痛かったとドクターに話したら寝る前に飲んでるのはやはり下剤らしい。腸の中をある程度きれいにしてから本格的なクリーニングに入るそう。とにかく薬が効きすぎてフラフラすると言ったら謎のパウダーを水に溶かして飲むようにと言われた。薬を減らす訳ではないんだね。

今日からシロダーラがスタート。第三の目を中心に額全体に温めたオイルを垂らし続ける、別名「脳のトリートメント」。あらゆるストレスを解消するのに良いトリートメンで、松果体を刺激するため心の浄化にも良いそう。超絶気持ちいいのだけど、施術中は寝てはいけない、瞑想しなさいと言われる。オイルがたっぷり染みた髪はシロダーラの続5日間は洗ってはいけないとのこと。耳まで隠れるターバンみたいなの巻いて過ごし、日光、風、雨にも弱いから日中はあまり外に出れない。大人しく部屋で本を読む。

夕方のヨガクラスで事件。みんなでヨガをしている最中、部屋の前で蚊を退治する毒薬を大量に撒かれて部屋中真っ白に。窓は全開だし、なんでこのタイミング?とびっくりしたけど先生もオーマイガーって言いながら笑ってるからよくあることなのかも。臭い毒ガスがみるみる間に部屋に充満。私は息苦しさに耐えられずすぐクラスを出てビーチへ。海に足を浸しながら散歩してたらものすごくきれいな夕陽が見れた。


(雨季なので夕陽が見れるのは貴重)

後で「ヨガの時ひどかったね」と話しかけてくれた人たちがいたのだけど、「私は速攻脱出したよ」と言ったら驚いてた。不快な場所からは我慢しないで脱出したらいいのに、みんながそのままヨガを続けたことに私も驚く。いろんな考えがあって当然だけど、予期せぬ出来事が起こった時には周りに合わせるより、とにかく素早く自分の身を守る判断をすることは何より大切なことだと思う。


(ヨガクラスルーム。瞑想や鍼治療にも使われる)

正直言って、もう帰りたい。白ごはんとお味噌汁が恋しくてたまらない。
ここは養生施設なのでスパイスはとても穏やか、しかもスリランカは全てココナッツカレーだからどうしても味が似てくる。3つのドーシャ全てに合わせているから食材のバリエーションも少ない。近くでカレー以外のヘルシーな食事が出来るレストランがないか探すも見つからず泣きたくなる。
帰りの飛行機の日程変更できるかな、、、と思いながら寝落ち。

Vol.2に続く。。。