11日目
お腹が減りすぎて朝5時にバナナを食べる。しみじみ美味しい。
ヨガの後、慌てて朝食を取り、アーユルヴェーダセンターへ急ぐ。
数日前から一気にゲストが増えて、トリートメントのスタッフさん達もめっちゃ忙しそう。今日はスケジュールもかなり前倒しでゆっくり朝食を摂れなかったのが少し残念。
今朝はドクター自らが肩をオイルマッサージしてくれた。肩凝りはないかと思ってたのに左肩に痛みがあって、かなり強い力でグイグイ押される。まじで痛い(笑)。熱っ!と思って振り返ったら、蒸気を肩に当てながらマッサージしてくれていた。鍋で熱したハーブウォーターの蒸気をホースで当てるというシンプルさ。というか、ここでは全てがシンプル。
フェイスマッサージが終わった後は、初めてのミルクライストリートメント。いつものオイルトリートメントを軽めにしてくれて、その後温めたミルクにお米入りのハーブボールを浸して各所にグッと押し付け、全身をぐるぐるマッサージしてくれるもの。オイルとミルクが乳化して最後はトロッとしてた。

そのままハーブバスへ。ハーブティーを飲みながらぼーっと。まさに天国。

ナディスウェダと呼ばれるミルクライストリートメントはとても肌に良いらしく、確かに全身がしっとりぷるぷるしている!
さらにスペシャルトリートメントで腰をマッサージ。蓮池を眺められるベッドで少し休んでからいつもの鍼。
午後のスケジュールはゼロになったのでランチ後はプールサイドでゆっくり。
洋服屋さんにオーダーしていたシルクシャツを受け取りに行き、また新しくオーダー(笑)。今日は家族全員集まってお茶していて、お孫さんを抱っこさせてもらった。可愛すぎる!本当に家族みんなが仲良しで見ているこちらまで癒される。
最近「ありのままの自分になる」って、結局どういうことだろうと考えていて、そのヒントを色々見せてもらったから33チャンネルの録画をした。
足の蕁麻疹はマシにはなっているけど毎日蚊に刺されまくっていて痒い。
なんだか久しぶりに身体のだるさを感じたので夕食後9時過ぎに寝た。

12日目
朝ヨガの時松果体に意識を向けたらはっきりと鯨の目が見えた。その果てしなく奥深い優しさに感動した。運動は苦手だと思っていたけどヨガはとても気持ちいい。帰国してからもしっかり続けるようにね、とドクターに言われる。
ドクターの診察はほぼ毎日ある。よく眠れたか、夢はみたか、お通じはどうか、食欲はどうか、痛いところはないか、他に気になるところはないか、など細かく聞きながら血圧を測ってくれる。診察室に入る時もいつも身体にそっと手を添えて寄り添ってくれるから安心する。
今日は楽しみにしていたネトラバスティという目のオイルトリートメント。
粉を練ったクッキー生地のようなものをゴーグルのように目の周りに貼り付けて、その中に温めたギー(バターから作られる純度の高いオイル)を注ぐという治療法。


(この生地を伸ばして貼り付ける)

目を開けるとオイルで何も見えないけど、全くしみることなくむしろ気持ちいい。ドクターの指示で眼球を何度も動かしたりゆっくりとした瞬きを繰り返して15分くらいで終了。この治療は3日間続くそう。日差しが強い時はサングラスを着用、本やパソコンなど目を使うものは控えるように、と言われる。
3年前に急に老眼になり、とても疲れやすくなった。それまで視力が良かったからつい同じようにパソコン仕事したり本を読んだりしてまうけど、霞んでしまってメガネをしてても見えにくい日がある。ここに来てほぼ完全にデジタルデトックスをしているし、目に映るものが自然のみ、という抜群の環境だから随分楽にはなっているけど、目が潤ってみて初めて、乾いていたことを実感した。施術後からなんだか急にだるさを感じる。目の疲れがどれだけ身体全体に影響を及ぼしていたのかも改めて感じられた。

フロントに声をかけられて帰りの飛行機の便を確認された時、チェックアウト日を間違えていたことに気付く。ちゃんとやったつもりでも予約出来てなかったり日程を間違えたりするのはもう普通になっているから、「またか」という感じ。なんでもやってくれる秘書が欲しい。でもいつも必ずなんとかなる。帰国に合わせて宿泊を追加して、問題なく事が済んだ。

夕方ヨガの後は33チャンネルを撮って、明日ホテルを発つ人と最後の夕食。話し込んでて気が付いたら夜9時過ぎ。もう眠くてたまらない。そういや10時まで起きていられた日はここに来てからなかったなあ。

13日目
朝ヨガの後に2回目のネトラバスティ(目のオイルトリートメント)。
眼球がギーで満たされ潤っていく。
その後の鍼ではウトウト。フェスマッサージの後スペシャルマッサージで腕と肩を重点的にトリートメントしてくれた。今日はピンダスウェダと言うミルクマッサージ。ミルクライス(ミルクで炊いたお米)がぎっしり詰まったハーブボウルのようなものに温かいミルクを浸して身体を軽く流していく。ナディスウェダと違うところはあまり押し付けず軽めに全体をケアしていくところかな。大雨で風が吹く中、全身がミルクでびしょ濡れで寒くなってきた。寒い、と伝えるとミルクを熱々にしてくれるのだけど熱すぎるし結局すぐ冷えてしまいずっと寒かった。温かいハーブバスに首まで浸かってホッとするも、傘がなかったのでホテルまで大雨に打たれ、部屋に着いたらなんだか寒気がする。ランチを食べた後すごくしんどくなって1時間ほど爆睡。起きても頭は重いしだるさが取れず、なんだか節々も痛くなってきた。今日は夕方ヨガもお休みだし無理しないで部屋でゆっくりしよう。風邪の時に良いサマハンティーを飲む。

ここでの生活は本当に心地良いのだけど、食事が合わないのが何より残念(注:口に合わないと言うよりカレーに飽きていしまって食べられない。カレーの国なのに。)野菜は新鮮だけど全体的に味が薄い。ホテルの中だけかもしれないけど、発酵食品はバター、ヨーグルトを除いてほとんど無かった。パンや麺類がグルテンフリーなのは嬉しい。野菜も食べるけど(生のレタスやハーブをそのまま。量は食べられない)フルーツとデザートをメインに食べて過ごしている。調味料がわりにたくさん食べてたライムは、今の治療方針では食べてはいけなかったことに昨夜気付く。12日間めっちゃ食べてたとドクターに伝えたら「あら、もう食べないでね」と笑ってた。


(しばらく飲めなかった定番のハーバルスープ。この日からまた飲めるようになった。)

改めて日本の食の素晴らしさを毎日実感。無農薬野菜は味が濃くエナジーに満ち溢れてるし、お米を口にした時の香しさや多幸感、四季折々の食材の素晴らしさ、五臓六腑に染み渡るお味噌汁の美味しさ。今更ながら、和食そのものが最高の食養生だと思う。

14日目
昨夜は寒気がして、いつものノースリーブではなくスウェットパーカーを着て寝た。
少し寝坊して6時起床。まだ少しだるいけどヨガで身体を動かしてみよう。
ここ数日寝る前の下剤を飲むのをやめているけど快腸で安心。
毎晩出されるけど、パンチャカルマの特大クレンジング終わったのにまだ下剤がいるのかなあ。
朝食の時、「全ては選べるのだから好きな未来を選べば良いよね」と話してたら、目の前に美しい青い鳥が現れた。こうやって宇宙はいつも返事をくれる。この色のように、明るく輝く方を選ぼうと思う。

朝食後は全身のオイルマッサージ、肩、腰のスペシャルマッサージ、スチームバス、鍼、そして3回目のネトラバスティ。目にオイルが馴染んでいくのが気持ちいい。
昨日からちょっと体調が良くないとドクターに伝えたら、「そうよね、それ普通だよ。めちゃ寒かったもんね」と。そういやドクターもセラピストさんも鼻をずるずるしてた。

昼食後サマハンティー飲みながらわいわい話してたらいつの間にか体調回復してた!
昨日から飲み続けてるサマハンティー、確かに効いてるなあ。

プールサイドでしばし寛ぎ、夕方のヨガ。
今夜ホテルを発つ人とディナー。世界中を駆け巡る生活をされてる方で、知らない話をたくさん聞かせてもらえて楽しかった。
私もついに明日がラストナイトか。

15日目
5時に自然に目が覚める。まだ外は真っ暗だけど、お通じも良く、顔を洗って白湯を飲みながら空が明けていくのをぼんやり眺める。
ヨガの後は慌ただしく朝食。全身マッサージ(食べてすぐだったからお腹は避けてもらった)、フェイスマッサージ、ハーバルバス、鍼、4度目のネトラバスティ。この目のトリートメントは3回の予定だったけど私があんまり気にいるからドクターがスケジュールに組み込んでくれたみたい。
全身オイルまみれの紙パンツ姿で、今日で最後になるセラピストさん達に一人一人挨拶(チップもお渡し)してハグ。なんだかおかしくて笑った。本当にとても素敵な人たちに毎日大切にケアしてもらった。みんなこれからも元気でいてほしい。

2週間以上に渡るアーユルヴェーダ治療の成果がメインドクターの診察によって伝えられた。ピッタとヴァータのバランスも整い、身体も精神も共にバランスが取れていて最高に健康とのこと!!
わーい。飲んでいた薬はなんだったのか聞いてみると、肌とホルモンバランスに良いもの、血液浄化、下剤の3種類を教えてくれた。いや、もっともっと大量に飲んでたのだけど(笑)。この薬は購入できるそうだけど「ユキに薬は一切いらないよ」とドクターに笑って言われた。今回の滞在で体重はほぼ変わらなかったけど、舌が変わった(自分でも舌診してた)。来た時は陰虚(水分不足)気味だったのに今はパーフェクトな舌の状態。つまり内臓も整ってる。私の体質に合う食材のリストをもらったけど、「帰国後もユキは今まで通りのものを食べてれば良い。水は多めに飲んでね」という感じ。
またいつか来たいけど食事に飽きてしまったからお米とお味噌汁持ってきてもいいか確認したらOKだった。調理は出来ないけど温めたりお湯を注ぐくらいなら、と。
食事に発酵食が少なかったのは何故か確認したら、スリランカは年中同じ気候だから食材を発酵させて保存する必要がないからだと説明してくれた。フレッシュなものをとにかく手早くシンプルに作るのがここの食養生みたい。


(1枚目は着いた日。2枚目は最後の日。体重も見た目もほとんど変わらないけど、心身の軽さが全然違う!)

午後は久しぶりに気持ちよく晴れ渡って、プールで存分に遊んだ。

急に降り出した激しい夕立の中ヨガに向かう。最後の夜を楽しもうと思いつつ10時まで持たずに爆睡。

16日目
最後の朝ヨガはめっちゃハードで腹筋プルプルした。
鍼、顔のハーブパック、ドクターによる肩のマッサージ(蒸気当てながら)、フェイスマッサージ、足のマッサージ、全身マッサージ、そして締めくくりのフラワーバスが最高に嬉しかった!頭に花をたくさん挿して目一杯楽しんだ♡

これでトリートメントは全て終了。のはずが、ドクターが「最後にアイトリートメントやってあげる」と。なんと5度目のネトラバスティ。うれしい。食事のことや運動のこと、なんでもわからないことあったらいつでも電話しておいでね、とまた電話番号を渡してくれて、ぎゅーっとハグ。アーユルヴェーダ施設やレストランなどで会うといつでも肩を抱いて「調子はどう?楽しんでる?」と気にかけてくれたドクターyoshita、16日間本当にありがとう!

最後のランチ、12日ぶりのカレーを口にする。うん、久しぶりに食べると美味しい。


(フルーツとデザートが私の命綱だった笑)

バタバタとパッキングしてシャワーを浴び、顔テカテカのままクイックに33チャンネル最終話を撮り終わったところでタクシーがお迎え。ラストディ、15時までたっぷり楽しませてもらった。
ホテルフロントの数人は超適当で、お願いしたのにやってくれないとか、延泊のお金払いたいのに払わせてくれないとか最後の最後まで謎のトラブルあり(結局他の人を呼んで支払った)。5回も念押ししたのにフロントが伝えてたお迎え時間も間違っていたようで、1時間近く待ったとドライバーさんはぷりぷり怒ってた。(でも途中で「あれ?行きも乗せたよね」と気付いてくれて急に優しくなってよかった笑。)
こういうのも海外ならでは。どんな世界にも、気にいる面も真逆の面もあるものだ。
夕陽を眺めながら空港に到着し、早速ビールを飲んでみたものの、なんと3口しか飲めなかった。久しぶりのカフェインの刺激が強すぎたのか、紅茶もちょっとしか飲めなくて驚く。こんなに身体が変わったんだなあ〜。
そのうちまたお酒もカフェインも普通に飲むようになるだろうけど、今の時点では水しか身体が受け付けない。

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今回の旅を振り返る。
そもそもはどれだけ眠っても休んでいても、身体の奥のその奥に長年溜めてきた鉛のように重い疲労が居続けてる気がしていて、違うレベルの休みが欲しいと訴えてくる内側の声に答えるためだった。9日目にふと、それがなくなっていることに気がついた。あんなに頑固な疲れの塊、いつの間に溶けて出ていってくれたのだろう。心身共に最高に軽く健康な状態を体感してみたいと思っていたらちゃんと叶ってた。
疲れを完全に癒し、こうやってリカバリーできるんだって体感はかなり自信になった。ここで出会った人たちも年齢を聞いてびっくりするほど心身が若い。私の潜在意識もかなり入れ替わったと思う。形ある肉体は必ず衰えていくものだし逆らえない部分もあるけれど、一生の内のたった2週間でこんなに健康を取り戻せるんだから、またぜひ来たいと思う。

ここで過ごすうちに、本当に空っぽになった。6日目に受け取った「筒であれ」というメッセージの意味が体感としてよくわかる。自分の中心は空であり無の筒。ハートを開いたこのゼロ空間に光が通っている。一度でもこの感覚になれたなら、ズレてしまってもまた戻って来れると思う。

人生は短い。そして本当にシンプル。
先でも過去でもなく今を生きることに集中したいし、余計なことに大切な人生の時間を捧げたくない。深く考えるのはやめて軽〜く楽しもう。ゆるめるって最強だ。

最後に。
滞在中ずっと考えてた環境のこと。
地球は私のからだそのもの。自分を愛しむことは地球を愛しむこと。
自分のことだけ考えていても本当の意味では豊かになれない。
我が身を大切に扱うのと同じように地球を大切にする。
そのために今私が出来ることをやっていこうと思う。軽々と。

終わり。